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端末を入手後、早速トライしてみたWindows Phone 7(以下、WP7)のアプリ開発。

WP7では「マーケットプレース(以下、マケプレ)」と呼ばれるサービス(iOSで言うところのApp Storeに相当)がアプリの入手先となります。
マケプレにアプリを登録するには年間9,800円のショバ代が必要で、有償アプリのピンハネ率は3割。まぁ、おおよそiOSと合わせてきたという仕様になっています。
開発プラットフォームはSilverlightとXNAがサポートされていますが、XNAは専らゲーム用なので、一般にはSilverlightを使うことになります。
開発用のSDK(最新の7.5対応版は現時点で未だRC版)は無償提供されていて、VS2010のExpress版も含まれているのでエミュレータベースでの開発は誰でも無償で行うことができますが、実際の端末を使ってのテストは端末アンロックという操作が必要となり、そのためには前述のショバ代(App Hubへの登録)が必要となります。
まぁ、裏で出回っているアンロックツールを使えばその限りではありませんが、マケプレに掲載されていない通称野良アプリを動かすためには端末アンロックが必要となるので、公に配布しても実際に動かせる人は限定されてしまいます。
App Hubに登録が済めば、後は作ったアプリをApp Hubサイトから送信してマイクロソフトに審査をしてもらい、合格すればめでたくマケプレにリリースされるといった流れ。

とりあえず一通りの流れを実地体験してみようということで、App Hubへの登録申請を行いつつ、エミュレータベースでの開発を開始。
SDKを入れると現れるWindows Phone用のテンプレートを指定して新規プロジェクトを作成すると、もうそのまま実行できる状態でプロジェクトが出来上がります。
プロジェクトの中身はデスクトップ用Silverlightアプリの構成とほぼ同じなので、Silverlight、あるいはWPFアプリの開発経験者であれば、サクッと入っていけるはず。
で、おもむろに実行するとエミュレータが起動するわけですが、これがやたら重い。
いったん起動してしまえば後は普通なのですが、初回起動時はやたら時間がかかるので、エミュレータは一度起動したら落とさずにそのまま動かし続けておいたほうが良いようです。
SDK RC版のエミュレータは日本語にも対応していて、出来もなかなか良いので、端末無しでも問題なく完成形まで仕上げていけます。

そんなこんなでアプリを作った後はいよいよマケプレへの送信作業となるわけですが、App Hubへの登録申請は法人名義で約一週間かかりました。途中、Microsoftから認証作業を請け負っているGeoTrust社に登記簿謄本(3ヶ月以内に取得したもの)のメール送信などが必要となるのが若干手間ですが、基本的にメールのやりとりだけで済む手続きなので、それほど大変ではないかと。
ちなみに決済用のクレジットカードは個人名義のもので問題ないようです。
また、登録に必要なLive IDですが、これは既存のものを使うよりもApp Hub専用に新たに作ったほうが無難かもしれません。
なので、実際のファーストステップはLive IDを新規作成するところからになるかも。

マケプレへの登録は大きく2種類あり、ひとつは普通に公開する形と、プライベートベータといって指定したメンバのみがダウンロードできる形があります。
プライベートベータに関しては審査無しでマケプレ掲載できるので、試しに何度か登録してみたわけですが、説明では2時間ほどでダウンロード可能になると書かれていたものの、実際には登録完了のメールが来るまでに数時間、そこからマケプレに掲載されてダウンロードできるようになるまでさらに半日以上かかるという、実質ほぼ1日がかりの世界。
審査がないのだからもう少しスピーディに対応してもらいたいところですが、登録システムがまだ完全ではないのかもしれません。

ベータ版を登録した後に確認すべきはアートワーク関係。
マケプレ登録時にはアイコンや背景画像、キャプチャ画像などが必要となるのですが、これらが実際にどのように表示されるかは事前にいまいちイメージが掴めないため、万全を期すのであれば、ぶっつけ本番ではなく、いったんベータ登録して具合を確認したほうがよろしいかと思われます。
大きめのアイコンや背景画像についてはPC側のWindows Phone連携用ソフト「Zune Software」上で表示されるので、これを使って確認する必要があります。
Zune SoftwareはiOSにおけるiTunesのようにPCからWP7に音楽や動画などを転送するためのツールですが、開発したアプリの端末転送(配置)にも必要ですので、開発時にはSDKと同様に導入必須となります。

というわけで、ベータ登録が済んで、アプリのダウンロード/実行確認、アートワーク確認等、諸々の確認が済んで、いざ本番公開、となるわけですが、本番の登録/公開に関しては現在進行形(審査中)のため、また後日ということで…。



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